フォワーダー・国際物流会社の営業実務
フォワーダーの営業メール例文5選|新規荷主への提案・展示会後のフォロー
公開日:
新しい荷主へメールを送るとき、会社紹介やサービス一覧だけでは、相手が「何を相談できるのか」を判断しにくくなります。フォワーダーの営業メールでは、連絡の経緯、対応できる航路・貨物、相手に確認したいことを簡潔に伝えることが大切です。
この記事では、初回提案から見積もり後のフォローまで、5つの場面に合わせた文例を紹介します。各文例は本記事用に作成したひな形です。[ ]内を置き換え、実際の接点・対応範囲に合う内容へ調整してご利用ください。
営業先の選び方やメール以外の手法は、フォワーダーの新規顧客開拓方法7選で整理しています。
営業メールは「経緯・対応範囲・次の一歩」で組み立てる
件名には「輸送のご案内」だけでなく、航路や展示会名など、連絡内容を判断できる言葉を入れます。本文は、相手が自分に関係のある話かどうかを読み取れる順番にしましょう。
- 名乗りと経緯:誰が、どの接点をきっかけに連絡したのか。
- 相手との接点:会話した課題や、実際に確認した事業内容。
- 対応範囲:航路、貨物、輸送方法、国内配送などの得意領域。
- 次の一歩:資料送付の可否、相談時期、条件確認など、一つの依頼。
- 署名:会社・部署・氏名・住所・連絡先・公式サイト。
用件が分かる件名、連絡経緯、次の行動を明確にする基本は、サイボウズの営業メール解説でも紹介されています。以下は、その考え方を国際物流の相談場面に合わせた独自の文例です。
「必ず安くなる」「どの貨物でも対応できる」といった裏付けのない表現は避けます。既存フォワーダーからの全面的な切り替えを前提にせず、新規航路や追加手配など、自社が支援できる範囲を示しましょう。
例文1:新規荷主へ得意航路を提案する
送信先の受付方針や自社の営業メール運用ルールを確認したうえで使う文例です。公開情報で確認できた事実と、まだ確認できていない輸送ニーズを分けて書きます。Webサイトに商品が載っていても、自社輸入や輸送見直しの予定があるとは限りません。
調整のポイント:初回から貨物明細や仕入先の情報を求めず、まず相談や資料送付への意向を確認します。「拝見した情報」は必ず実際の内容に置き換えてください。
例文2:取引先・協力会社から紹介を受ける
紹介者と相手の了承があり、連絡先を共有してもらった場面を想定しています。紹介されたことだけを理由に、商談や取引が決まっているような表現を使わないようにします。
調整のポイント:紹介者をCCに入れるかは、共有する情報の範囲とあわせて確認します。既存の運賃や仕入先など、紹介者から聞いた情報を無断で本文に転記しないようにしましょう。
例文3:展示会・商談会で話した荷主をフォローする
会場で実際に話したテーマを一つ入れ、約束した資料や次の相談につなげます。名刺交換だけだった相手には、課題を相談されたかのような文章を使わず、挨拶の経緯に合わせて書き換えます。
調整のポイント:「資料を添付」と書いたら実際の添付を確認します。送付の約束がなければその表現を削り、まず資料の案内を希望するか尋ねる内容に変更します。
例文4:見積もり提出後、検討状況を確認する
見積もりの件名・番号・対象航路を示して、相手が対象案件を探しやすくします。値下げの提案を急ぐより、説明が足りない点や条件の変更がないかを確認しましょう。
調整のポイント:有効期限は見積書と一致させ、架空の締め切りで判断を迫らないようにします。料金の有効期限と、船腹・スペースの確保は分けて説明してください。費目の説明には海上運賃の内訳ガイドも参考になります。
例文5:過去に相談があった荷主へ再連絡する
以前の相談内容と再連絡の理由を示します。相手と再連絡の時期を約束している場合は、その時期に合わせます。連絡不要と伝えられている相手は対象に含めません。
調整のポイント:以前の運賃や納期をそのまま適用できると約束せず、今回の条件を再確認します。実際の変化や約束がない場合に、連絡理由を作り上げることは避けましょう。
送信前に確認したい7つのポイント
- 宛名、部署、担当者名、宛先アドレスは正しいか。
- [ ]の置き換え漏れがなく、連絡の経緯は事実と一致しているか。
- 航路・貨物・取扱実績などに、確認できない表現が含まれていないか。
- 返信してほしい内容が明確で、一度に多くの情報を求めていないか。
- 添付ファイル、見積番号、有効期限、送付先に誤りがないか。
- 別の荷主の価格や情報が本文・添付・CCに混ざっていないか。
- 連絡不要の意向、相手の受付方針、自社の送信ルールを確認したか。
例文は文章の作成を助けるもので、個々の宛先への送信可否を判断するものではありません。返信があったら、相談内容、担当者、次の連絡予定を記録し、社内で重複して連絡しないようにします。
フォワーダーの営業メールでよくある質問
返信がない場合は、何日後に再送すべきですか?
一律の日数ではなく、相手と約束した時期、見積もりの有効期限、出荷予定を基準にします。初回の案内に返信がない場合、同じ文面を短期間に繰り返すことは避け、追加で伝える必要がある情報かどうかを判断しましょう。
最初から運賃を提示した方がよいですか?
具体的な見積依頼があり、必要な条件を確認できていれば提示を検討できます。貨物・物量・対象区間が分からない段階で確定額のように伝えるのは避けましょう。概算を案内する場合も、前提条件と含まれない費用を明記します。
初回メールで輸送条件をすべて聞いてもよいですか?
新規の案内なら、まず相談の意向を確認します。具体的な依頼への返信なら、見積作成に不足している情報をまとめて尋ねると進めやすくなります。確認項目は輸入見積もりに必要な項目を参考にしてください。
輸送ニーズが分かる案件から、新しい荷主へ提案する方法も
メールで接点を作る方法に加え、公開された見積依頼を起点に提案する方法もあります。LogiMeetsでは、荷主の依頼内容を確認し、自社の得意航路・貨物に合う案件を選んで提案できます。
公開案件への提案・連絡には、プランに応じた費用がかかります。対応できる案件や利用条件を確認したうえで、新規開拓の方法の一つとしてご検討ください。
見積もり提案・営業の関連記事
- 海上輸送と航空輸送、どちらを選ぶべきか?
- 国際郵便かクーリエか?フォワーダー?最適な国際輸送の選び方
- LCLとFCLの違い|費用・日数・荷量から選ぶ海上輸送
- 20・40フィートコンテナのサイズ一覧|内寸・積載量・パレット数の目安
- CBM・容積重量の計算方法|カートン・パレット・レベニュートンの具体例
- シーアンドエアとは?海上と航空を組み合わせる輸送の費用・日数・向いている貨物
- 越境ECの物流ガイド|国際郵便・クーリエ・海外倉庫の選び方と関税・返品の注意点
- 船のブッキングとCYカットとは?輸出の締切(ドキュメントカット・VGM)と手配の流れ
- バンニング・デバンニングとは?作業場所の選び方・積付けの注意点と費用
- ドレージ(ドレー)とは?料金の仕組みや一般トラックとの違いを徹底解説
- デマレージ・ディテンション・フリータイムの違い|輸入の追加費用を防ぐには?
- 冷凍・冷蔵貨物の国際輸送|リーファーコンテナの費用・温度設定・見積もり依頼
- 重量物・大型貨物の輸出入|フラットラック・オープントップ・在来船の選び方
- 危険物の海上輸送|IMDGコード・SDSの確認から見積もり依頼まで
- リチウムイオン電池の国際輸送完全ガイド|IATA危険物規則を徹底解説
- 国際物流でよくあるトラブル5選と回避策|遅延・破損・追加費用を防ぐには?
- 貨物保険とは?ICC(A)(B)(C)の違い・保険金額の決め方・事故時のクレームの流れ
- 共同海損とは?宣言されたら荷主がすべきことと貨物保険の役割
- 貿易書類(インボイス・パッキングリスト)の必要項目と作成ツール
- B/L(船荷証券)とは?種類・記載項目・Sea Waybillとの違いを解説
- 原産地証明書とは?EPA用と一般用の違い・取得方法・自己申告との使い分け
- 信用状(L/C)とは?取引の流れ・必要書類・ディスクレを防ぐポイント
- HSコードとは?輸出入で必須の関税分類番号をわかりやすく解説
- 通関手数料の相場と通関業者の選び方|見積もりの内訳と比較のポイント
- 輸入関税の計算方法を徹底解説|課税価格・関税率の仕組みと具体例
- 輸入消費税の計算方法と納付・仕入税額控除|関税との違いを具体例で解説
- 保税倉庫(保税蔵置場)とは?保税地域の種類・保管期間・活用場面と費用
- AEO制度とは?認定の種類とメリット、中小企業の活用法
- EPA/FTA完全ガイド:輸出入コストを削減する経済連携協定の活用法
- 関税戦略|HSコード・EPA/FTA活用でコスト削減・利益最大化
- 輸出許可申請の完全ガイド|安全保障貿易管理から食品・化粧品まで業種別解説
- 機械・設備を輸出するには?該非判定・中古機械の規制・梱包と輸送の準備
- 食品を輸入するには?食品衛生法の届出・検査・検疫の流れと準備
- 化粧品を輸入するには?医薬品医療機器等法の許可・成分確認・表示と輸送の準備
- 輸入見積もりに必要な項目|事業者向け依頼ガイド
- 輸出見積もりに必要な項目|事業者向け依頼ガイド
- 物流見積もりの比較表テンプレート(Excel)|相見積もりの比べ方と記入例
- 航空貨物の運賃と見積もりの見方|重量帯・サーチャージ・依頼に必要な項目
- 海上運賃の見積もりがスラスラ読める!内訳・サーチャージ・略語をプロが完全解説
- 輸出入見積もりをスマートに比較する方法とは?物流プラットフォームの活用術
- 物流費用の比較ガイド | なぜ変動する?国際輸送・通関・配送の相見積もりの重要性
- ドレージ費用を削減!無料一括見積もり&AI活用術
- 物流サービスで無料見積もり!便利機能と使い方まとめ
- 【コスト削減】為替変動リスクを抑える海外送金と決済のテクニック
- 輸出代行とフォワーダーの違い|海外の販売先が決まっている場合の依頼先は?
- 輸入代行とフォワーダーの違い|仕入れ先が決まっている場合の依頼先は?
- フォワーダーの選び方|最適な国際物流パートナーを見つける7つのポイント
- 【2025年版】フォワーダーのおすすめは?失敗しない選び方を解説
- 国際物流の専門業者の役割と相談のポイント
- 輸入のフォワーダーを変更・追加するときの注意点|見積もり比較と切り替えの進め方
- 物流のコストを抑える!パートナー選定のポイント
- 越境ECで失敗しない!物流会社の選定基準と活用法
- フォワーダー活用で物流業務を効率化する方法
- 3PLで物流改革!運送パートナーをどう選ぶ?
- 物流サービスを賢く使う!荷主向け活用ガイド
- 国際輸送を依頼するには?運送プラットフォーム活用法
当サービスの運営会社や所在地などの詳細は、会社概要ページをご覧ください。