インドネシアからは、家具・木製品、水産物・食品、ゴム製品、繊維製品、電子部品などが日本に輸入されています。多くの島からなる国のため、どの島のどの港から出荷するかによって、日本への便の選択肢や日数が大きく変わります。

このガイドでは、事業者による商品・原料の輸入を対象に、インドネシア側の出荷港、輸送日数の考え方、関税の確認、商品別の準備を整理します。

1. インドネシアの主要港と出荷地

出荷地ごとの主な港
地域主な港の例確認すること
ジャワ島西部(ジャカルタ・ブカシ・カラワンなど)タンジュンプリオク(ジャカルタ)工業団地から港までの陸送日数、港周辺の渋滞
ジャワ島中部(スマラン・ジェパラなど)タンジュンエマス(スマラン)日本向けの接続便、積み替え港
ジャワ島東部(スラバヤなど)タンジュンペラ(スラバヤ)直行便の有無、ジャカルタ経由との比較
スマトラ島などブラワン(メダン)などシンガポールなどでの積み替え、日数

ジャカルタ・スラバヤ以外の港からは、シンガポールなどで積み替える便が多くなります。仕入先が「最寄りの港」と言う場合も、日本までの便と積み替えの有無を確認しましょう。

2. 輸送日数と休暇の影響

見積もりでは、港から港までの航海日数だけでなく、工場からの出荷・輸出通関・日本での通関と配送を含めた日数を確認します。積み替えがある場合は、接続待ちで日数が延びることがあります。

イスラム教の断食明けの大祭(レバラン)の前後は、工場・物流会社・官公庁が長期の休暇に入り、1〜2週間ほど出荷や通関が止まることがあります。日付は毎年変わるため、仕入先と早めに出荷予定を確認し、休暇前の駆け込みで便が混み合うことも見込んでおきましょう。

3. 海上輸送と航空輸送を比較する

インドネシアからの輸送方法の比較
方法向いている貨物見積もりで聞くこと
海上FCL家具、ゴム製品、まとまった量の原料40フィートハイキューブの可否、積み替え港、日本の到着港
海上LCL少量の雑貨、サンプルを兼ねた初回の仕入れ混載の仕立て地、最低料金、到着側の費用
リーファー冷凍水産物、果物設定温度、電源の接続、検疫の手配
航空貨物電子部品、急ぎの補充品実重量と容積重量、経由地

家具のように軽くてかさばる貨物は、重量よりも容積で運賃が決まります。コンテナのサイズとCBMの計算方法を確認し、積み込める量を見積もり前に把握しておきましょう。

4. 関税とEPAの確認

インドネシア原産の貨物には、日インドネシア経済連携協定(IJEPA)、日ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)、RCEP協定などを利用できる可能性があります。協定によって税率、原産地の基準、証明の方法が異なるため、品目ごとに比較して選びます。

協定の一覧は税関のEPA関連ページで確認できます。EPAの基本はEPA/FTAの解説、証明書の取り扱いは原産地証明書の解説をご覧ください。

5. 商品別の準備

  • 家具・木製品:木材の種類、塗装の有無、組立式か完成品か。木製の梱包材を使う場合の扱いは植物防疫所の案内で確認します。湿気によるカビを防ぐため、乾燥状態と梱包方法も仕入先に確認しましょう。
  • 水産物・食品:食品衛生法の輸入届出が必要です。冷凍品は温度記録も求められることがあります。食品輸入の手続きをご覧ください。
  • コーヒー豆・カカオなどの農産物:植物検疫と食品衛生法の両方の手続きが必要になる場合があります。
  • 繊維製品・ゴム製品:素材の組成、用途を説明できる資料を用意します。

これらは確認を始めるための例です。商品によって必要な手続きは異なるため、輸入前に通関業者や所管の窓口に相談してください。

6. インドネシア輸入の見積もり依頼例

以下は架空の記入例です。運賃・納期の実績を示すものではありません。

貨物:中部ジャワ・ジェパラの工房から神奈川県内の倉庫へ送る木製家具。組立済みのテーブル・椅子、梱包後の合計容積約60m³、総重量約6,000kg。

取引条件:FOBスマラン。海上輸送から日本側の通関・配送までを依頼したい。

確認したいこと:40フィートハイキューブ1本に積めるか、積み替えの有無と日数、到着後のデバンニングと配送の費用。

納品先:平日9〜17時、ドックあり、事前予約制。

7. よくある質問

インドネシアからの海上輸送は何日かかりますか?

出荷港、積み替えの有無、日本の到着港によって変わります。工場の出荷から納品までの日数で各社の提案を比較してください。

家具をLCLで送るときの注意点は?

混載では他の貨物と一緒に積まれるため、角の保護や段積みの可否を梱包に表示します。破損時に備えて貨物保険の補償範囲も確認しましょう。

仕入先がEPAの証明書の取り方を知らない場合は?

協定の名称、品目、必要な書式を伝えて、現地の発給機関への申請を依頼します。フォワーダーが現地の代理店を通じて手続きを支援できる場合もあります。

参考情報と関連ガイド

協定の情報は税関の公開資料を参照しています(確認日:2026年10月12日)。税率・手続きは輸入時点、運賃・スケジュールは予約時点の情報をご確認ください。

タイからの輸入ガイド / ベトナムからの輸入ガイド / 輸入見積もりの取り方