シーアンドエア(Sea & Air)は、出発地から中継地までを船で運び、中継地から目的地までを航空機で運ぶ輸送方法です。「船では間に合わないが、航空便では費用が高すぎる」という場面で、両者の中間の選択肢になります。

シーアンドエアを検討するときは、海上輸送・航空輸送と同じ条件で、出荷から納品までの総日数と総額を並べて比較することが大切です。中継地での積み替えがあるため、書類や保険、取り扱える貨物にも注意が必要です。

1. 仕組みと主な中継地

シーアンドエアでは、海上輸送で中継地の港まで運び、空港へ移して航空貨物として目的地へ送ります。中継地は、港と空港が近く、積み替えの体制が整った都市が使われます。

  • 中東(ドバイなど):アジアから欧州・アフリカ向けの中継地として使われます。
  • 東南アジア(シンガポールなど):アジア域内や、欧州・オセアニア向けの中継地として使われます。
  • 北米西海岸:アジアから中南米や北米内陸向けの中継地として使われることがあります。

利用できる中継地とルートは、出発地・目的地とフォワーダーの体制によって異なります。具体的なルートは見積もりの際に確認してください。

2. 海上・航空との比較

輸送方法の比較(一般的な傾向)
方法費用日数主な注意点
海上輸送最も抑えやすい最も長い航路の混雑・迂回による遅れ
シーアンドエア海上と航空の中間海上と航空の中間中継地での積み替え、接続の待ち
航空輸送最も高い最も短い容積重量による運賃の増加

これは一般的な傾向で、実際の費用と日数は区間・時期・貨物によって変わります。航空運賃は容積重量で計算されるため、軽くてかさばる貨物では航空区間の費用が大きくなります。容積重量の計算方法と海上輸送と航空輸送の選び方もご覧ください。

3. 向いている貨物・向かない貨物

シーアンドエアの向き不向き
向いている向かない
納期に少し余裕があるが、船便では間に合わない貨物数日で届ける必要がある緊急の貨物
航空便では費用が合わない、ある程度の量がある貨物非常に重い・大きく、航空機に積めない貨物
海上航路の混雑・迂回で日数が延びている時期の貨物温度管理が厳しく、積み替えを避けたい貨物
アパレル・電子機器など、季節の販売時期に合わせたい商品航空輸送が制限される危険物

欧州向けでは、海上航路の迂回で日数が延びる時期に、代替の手段として検討されることがあります。EUへの輸出ガイドもご覧ください。

4. 書類・保険・危険物の注意点

  • 書類:海上区間のB/Lと航空区間のAWBが別々に発行されるのか、全区間を通した書類になるのかを確認します。信用状(L/C)取引では、書類の条件と合うかが重要です。
  • 保険:海上区間・中継地での保管・航空区間のすべてが補償の対象になっているかを確認します。貨物保険の解説をご覧ください。
  • 危険物:海上で運べても、航空では運べない、または条件が厳しい貨物があります。リチウム電池などはリチウム電池の輸送で確認してください。
  • 梱包:積み替えの回数が増えるため、航空輸送にも耐えられる梱包にします。

5. シーアンドエアの見積もり依頼例

以下は架空の記入例です。運賃・納期の実績を示すものではありません。

貨物:愛知県の工場からドイツ・フランクフルト近郊の倉庫へ送る自動車用の電子部品。段ボール30箱、総重量600kg、合計容積4.5m³。リチウム電池は含まない。

希望:出荷から約3週間以内に納品したい。航空便は予算を超えるため、シーアンドエアと海上LCLを比較したい。

確認したいこと:中継地とルート、各区間の日数、書類の発行形態、保険の範囲。

6. よくある質問

シーアンドエアはどのフォワーダーでも手配できますか?

中継地での積み替えの体制や、航空会社との契約が必要なため、取り扱うフォワーダーは限られます。見積もりの際に対応可否を確認しましょう。

日本への輸入でもシーアンドエアは使えますか?

ルートによっては可能です。輸出と同様に、海上・航空との総額・日数で比較してください。

中継地で通関は必要ですか?

中継地では、一般に輸入通関をせずに積み替えます。ただし、中継地のルールに沿った手続きが必要なため、フォワーダーが対応します。

参考情報と関連ガイド

本記事は一般的な輸送の仕組みを説明するものです(確認日:2026年10月12日)。ルート・費用・日数は、見積もり時点でフォワーダーにご確認ください。

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